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2011/02/03

つじつま合わせに生まれた僕等

 

歌の話です。

amazarashi というバンドです。

 

何という詩だと思いましたが、透明感のある歌声で

こんな詩なのに、何処か光が見えるような気がしました。

 

 

つじつま合わせに生まれた僕等


作詞・作曲:秋田ひろむ


遠い国の山のふもと この世で一番綺麗な水が湧いた
やがてそれは川になり そこに群れを作った魚を
腹を空かした熊が食べて 猟師が熊の皮をはいで 
それを市場で売りさばいて 娘の為に買った髪飾り
悪い人間がやってきて 全部奪ってしまったのは 
歴史のちょうど真ん中辺り 神様も赤ん坊の時代
母親のこぼした涙が 焼けた匂いの土に染みて 
それを太陽が焦がして 蒸発して出来た黒い雨雲


その雲は海を越えた砂漠に 5ヶ月ぶりの雨を降らせた 
雨水飲んで生き延びた詩人が 祖国に帰って歌った詩
それを口ずさんだ子供達が 前線に駆り出される頃 
頭を吹き飛ばされた少女が 誰にも知られず土に還る


そこに育った大きな木が 切り倒されて街が出来て 
黒い煙が空に昇る頃 汚れた顔で僕等生まれた
善意で殺される人 悪意で飯にありつける人 
傍観して救われた命 つじつま合わせに生まれた僕等


高層ビルに磔の 価値観は血の涙を流す 
消費が美徳の人間が こぞって石を投げつけるから
金にもならない絵をかいた 絵描きは筆をへし折られて 
見栄っ張りで満員の電車が 走る高架下で暮らしている
喜怒哀楽をカテゴライズ 人に合わせて歌が出来て 
悲しい時はこの歌を 寂しい奴はあの歌を
騙されねーと疑い出して 全部が怪しく見えてきて 
人を信じられなくなったら 立派な病気にカテゴライズ


不健康な心が飢えて 悲劇をもっと と叫んでいる 
大義名分が出来た他人が やましさも無く断罪する
人殺しと誰かの不倫と 宗教と流行の店と 
いじめと夜9時のドラマと 戦争とヒットチャートと


誰もが転がる石なのに 皆が特別だと思うから 
選ばれなかった少年は ナイフを握り締めて立ってた
匿名を決め込む駅前の 雑踏が真っ赤に染まったのは 
夕焼け空が綺麗だから つじつま合わせに生まれた僕等


ふざけた歴史のどん詰まりで 僕等未だにもがいている 
結局何も解らずに 許すとか 許されないとか
死刑になった犯罪者も 聖者の振りした悪人も 
罪深い君も僕も いつか土に還った時


その上に花が咲くなら それだけで報われる世界 
そこで人が愛し合うなら それだけで価値のある世界
だからせめて人を愛して 一生かけて愛してよ 
このろくでもない世界で つじつま合わせに生まれた僕等

 

最近、とても興味をもっているアーティストです。

PVでも、文化庁メディア芸術祭 『 エンターテイメント部門優秀賞 』 を受賞しているみたいです。

 

聞いた方は、どう思いました?

 

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